コーチラインはロールスロイスの証

ロールスロイスの一つの伝統となっているものにコーチラインというものがあります。

車のサイドのちょうどドアミラーの高さのあたりに入れられるラインのことで、ロールスロイスのほとんどの車にそのラインが入れられているのです。

通常、こういったアクセントになるラインなどはステッカーであったり、ロボットアームによって描かれたりするのですが、ロールスロイスではこのコーチラインを手書きで入れているそうです。

殆ど手作りに近いような生産ラインから上がってきた車の最終工程に至る前に一度、コーチラインを入れる千四の部屋に車が運ばれてきます。

そこではこのコーチラインを入れるだけの職人がいて、その車に筆一本でラインを入れていくのです。

パソコンのペイント系グラフィックソフトでフリーハンドで直線を引くのも難しいのに、微妙なアンジュレーションを持った5000万円もする車のボディに手描きでまっすぐなラインを入れるのは並大抵なことではありません。

一応マスキングテープなどをつかって下書きをするそうなのですが、実際に塗料を使ってラインを描くときはマスキングテープをはがして、下書きのラインに沿って手で描いていくそうなのです。

それが例えば1メートルぐらいのラインを引くのであればちょっと慣れればできそうですが、全長6メートルもある車のサイドに途切れなくまっすぐなラインを入れるのはまさに神業です。

当然、ボディはすでに塗装済みなので、失敗した時にシンナーなど消して書き直しなどということはできず、一発勝負となります。

この職人さんはたった一人ですべてのラインを引いているそうで、一代でだいたい3時間から4時間ほどかかるそうです。

こういったこだわった細かい作業があるから車両価格が高くなるのだと納得しました。

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